コロナ禍で、子どもの孤食や栄養不足が問題視されています。
これを受けて、全国的に普及しつつあるのが「子ども食堂」。
2021年の時点で、子ども食堂の数は5,000か所。
安い・栄養満点・おいしいの3拍子で、子どもたちの健康な発育をサポートしています。
しかし、資金難に直面して、運営が行き詰まるケースも多々……。
そこでおすすめしたいのが、間借りです。
たとえば大阪府堺市の子ども食堂は、居酒屋の間借りで成功しています。
間借りを活用して、「おいしい!」「ありがとう!」という子どもたちの笑顔を見ませんか?
17:00~19:30の間借りで子ども食堂をオープン
大阪府堺市の子ども食堂がオープンしているのは、17:00~19:30。
たった2時間半の間に、たくさんの子どもが食事をしに訪れます。
実はこの場所、もともとは居酒屋。
子ども食堂がオープンする2時間半だけ、居酒屋「呑Ma(のま)」から「子ども食堂 ひみつ基地」へと看板を変えているのです。
短い時間で、効率的に運営。費用も少なく、スタッフの負担も少ない。
間借りのメリットを生かした子ども食堂は、今日もたくさんの笑顔であふれています。
画期的! 独自の営業システム
間借りで子ども食堂を運営している団体は少なくありません。
しかし「子ども食堂 ひみつ基地」には、少しでも多くの子どもたちに食事を提供できるよう、驚きの工夫がされています。
それは、善意によるチケットシステム。
子どもたちは店の壁に貼ってあるチケットを取って注文するのですが、実はこのチケット、見ず知らずの方が善意で購入してくれたもの。
夜の間に運営している居酒屋。この居酒屋の常連さんは、自分の飲み代にプラスして、子ども食堂のチケット代も払ってくれるのだそうです。チケット代は1枚250円。購入したチケットには、自分の名前を記入して、そのまま壁に貼って、退店。
子ども食堂がオープンすると、子どもたちは「〇〇さんが買ってくれたチケットをもらおう」と元気に壁から取っていくのだそうです。
夜になって居酒屋が始まると、常連さんは「あっ昨日ぼくが貼ったチケットがなくなってる」なんて嬉しくなるとか。
夕方と、夜。
名前は記入しているものの、お互いに顔を合わせることはないので、まさに匿名の善意ですね。
このように、お客さん同士の“見えないつながり”は、間借りだからこその魅力でしょう。
まとめ
フードロスにあふれている日本。
しかし十分な食事がとれない子どもが多く、社会問題になるほど深刻化しています。
間借り物件での営業を検討しているなら、ぜひ子ども食堂を開きませんか?
「おなかいっぱい!」という笑顔は、これ以上ないやりがいになるでしょう。