2022年5月31日(火)

間借りと転貸の違いとは?

世の中には、似たような言葉が幾つもあります。
今回取り上げるのは、間借りと転貸です。この二つの言葉は、一見似たような意味合いのように思えますが、はたして違いはあるのでしょうか?
今回は、間借りと転貸の違いについて紹介します。

間借りとは
間借りとは、賃料を支払って第三者の家の一室を借りることを言います。
例えば、Aさんが所有するマンションの一部屋を、Bさんが代金を支払って借りる、といったことが間借りになります。
貸す側は、その建物が自己の所有物であれば問題ありませんが、賃貸している住宅であれば大家さんの許可が必要です。

◎間借りをするメリット
間借りするメリットは、借りる側にとっては毎月の賃料を抑えられること。また、貸す側にとっては使っていない部屋の一部を活用できることです。
つまり、双方にとって住居に掛かる費用を抑えられるメリットがあります。
なお、近年飲食業界では間借り営業という形態が注目されています。例えば、夜だけ営業しているバーを間借りして、昼間定食屋さんを営業する、というような形態です。
借りる側は、開業資金を節約できるメリットがあり、貸す側は、賃料の補填ができ空き時間の活用ができることがメリットです。

転貸とは
転貸とは、大家さんから借りている住宅を誰かに貸してしまうことです。いわゆる又貸しというものになります。
間借りの場合、住宅の一部を貸すという意味合いが強いのですが、転貸の場合、部屋の一部、もしくは部屋全体を又貸しする、というニュアンスが強くあります。

◎無断で転貸するとどうなる?
民法では、大家さんに無断で転貸することは禁止されています。よって、無断転貸が発覚した場合、賃貸人は賃借人に対し契約解除ができるとされています。
借地借家法においては、賃借人が退去の意思を示すまでは原則契約の更新が認められていますが、契約違反があった場合にはこの限りではない、ということになります。
また、大家さんに転貸する旨を申し出たうえで許可が出た場合には、転借人と転貸人間の賃貸借契約は有効であると解釈されます。

まとめ
間借りは、物件の一室を借りること。転貸は、人から借りたものを、さらに他の人に貸すこと。
借りる側にとって、どちらもお部屋を借りることには変わりませんが、貸す側が物件の所有者なのか、所有者ではなく賃貸しているだけなのかで違いますので、注意しましょう。

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